この記事の要点

  • 削るのは、毎回同じ手順で繰り返している作業から。判断が要る作業は残す
  • 予約の日程調整は、自動予約システムを入れるだけでほぼ消える
  • レシートは撮影して記録し、銀行とカード明細は連携させると入力自体がなくなる
  • 口コミ返信は下書きまでを道具に任せて、最後は自分の言葉で直す
  • 空いた時間を全部埋めない。休む時間を先に取らないと、また埋まる

施術以外の時間に追われている。予約の調整でスマホが手放せない。確定申告の時期が憂鬱になる。

ひとりでサロンをやっていると、施術以外の全部も自分がやることになります。 受付も、連絡も、記録も、経理も、掃除も。

この記事では、そのうち確実に減らせるところを順番に書きます。全部を自動化できるという話ではありません。減らせるところと、残した方がいいところを分けます。

削る順番の決め方

やることは1つです。

毎回同じ手順でやっている作業から削る。

判断が要る作業は後回しでかまいません。むしろ最後まで残していいです。削って一番効くのは、回数が多くて、毎回まったく同じことをしている作業です。

数えてみてください。週に何回やっているか。多くの人にとって、それは予約の日程調整です。

1. 予約の日程調整

「その日は埋まっているので、こちらはいかがですか」

このやり取りが、1件あたり3往復くらい発生します。しかも、相手の返信を待つ時間が挟まるので、1日の中で何度も中断されます。 施術中に来た連絡は、終わってから返すことになります。

これは予約システムを入れるだけで、ほぼ消えます。

空いている枠を相手に見せて、選んでもらう。この形にすると、日程調整という作業自体が発生しません。

導入で一番効くのは、空き枠を自分で管理しなくてよくなることです。予約が入った時点で枠が閉じるので、二重予約の心配もなくなります。

リマインドも一緒に片付きます

前日の確認連絡も、自動で送れます。手で送っていると忘れる日が出ますが、自動なら抜けません。

当日キャンセルが減ります。 これは時間だけでなく売上に直接効きます。

2. カルテ

紙のカルテで困るのは、書く時間より探す時間です。

前回何をしたか、どの化粧品を使ったか、何を話したか。探している数分は、お客様を待たせている時間です。

デジタルにすると、名前で引けるようになります。過去の記録が一瞬で出るので、会話の質も上がります。 「前回のあれ、その後どうですか」が自然に言えるようになります。

ただし、急いで全部を移す必要はありません。 過去の紙を全部入力するのは大変なので、新規のお客様からデジタルにして、しばらく混在させるやり方が現実的です。1年もすれば、よく来る人はほぼデジタルに移ります。

3. 経理

ここが一番、精神的に重い作業だと思います。そして一番きれいに自動化できる部分でもあります。

レシートは撮って捨てる

撮影すると、日付と金額と店名を読み取って記録してくれます。溜めないことが大事なので、その場で撮ってしまうのが一番楽です。

月末にまとめて処理しようとすると、レシートが行方不明になります。これは意志の問題ではなく、量の問題です。

銀行とカードは連携させる

事業用の口座とカードを連携させておくと、入出金が自動で入ってきます。 手で入力する作業がなくなります。

そのために必要なのは、事業用の口座とカードを分けることです。ここが混ざっていると、何をやっても手作業が残ります。分けるところだけは最初にやってください。

判断は自動化できません

記録を整えるところは自動化できますが、これは経費になるのか、どう処理するのが正しいのかという判断は別です。

ただ、記録が整っていれば、専門家に頼むときの費用も下がります。整える側を自動化してから相談するのが順番です。

4. 口コミへの返信

これは下書きまでを任せる形が合っています。

口コミが付いたら、内容を渡して返信案を作ってもらう。そのうえで、自分の言葉に直してから返す。

そのまま出さない方がいい理由は、読んでいる人が返信も見ているからです。同じ調子の返信が並んでいると、読んだ人には分かります。返信は、次に来る人が読む場所でもあります。

特に低い評価が付いたときは、自分で書いてください。感情的にならずに事実を書いて返すと、読んでいる人には誠実さとして伝わります。ここは代わりに書けない部分です。

口コミそのものが効く理由は、ホットペッパー依存から抜けたい人へに書きました。

5. 投稿の下書き

インスタやブログの文章も、下書きまでは任せられます。

ただし、コメントやDMのやり取りまで自動にしないでください。 そこを自動化すると、届く力そのものが落ちます。詳しくはインスタ運用でAIに任せられること、任せられないことに書いています。

「全部自動化できる」は言い過ぎです

正直に書いておきます。

サロンの業務の大半が自動化できる、という言い方をよく見ますが、そこまでは行きません。

減らせるのは、形が決まっている繰り返し作業です。予約調整、リマインド、記録の入力、下書き作り。ここは確実に減ります。

減らないのは、判断と、人と向き合う部分です。誰にどう提案するか、この人に今何が必要か、何を出していくか。ここは残ります。というより、ここが仕事の本体です。

だから目指すのは「施術だけしていればいい状態」ではありません。判断と接客に使える時間を増やすことです。

空いた時間を、全部埋めないでください

最後にこれだけ書かせてください。

事務作業を減らすと、時間が空きます。そして多くの人が、空いた時間をすぐ別の作業で埋めます。 予約枠を増やす、投稿を増やす、新しいことを始める。

そうすると、忙しさは元に戻ります。削った意味がなくなります。

先に休む時間を取ってください。残りをどう使うかは、その後で決めてください。

そのうえで残った時間の使い道としては、新規集客よりいま来ているお客様との会話に使う方が、結果が早く出ます。次の予約が決まるのも、紹介が生まれるのも、その会話からです。

まとめ

  • 削るのは毎回同じ手順の作業から。判断が要るものは残す
  • 予約の日程調整が一番効く。リマインドも一緒に片付いて当日キャンセルが減る
  • カルテは新規からデジタルに。全部移そうとしない
  • 経理は事業用の口座とカードを分けるところから。あとは撮影と連携で入力が消える
  • 口コミ返信は下書きまで。低い評価には自分で返す
  • 全部は自動化できない。 判断と接客は残るし、そこが仕事の本体
  • 空いた時間は、まず休むために使う

1つ入れて、1か月使ってから次に進んでください。同時に複数入れると、たいてい全部が中途半端になります。

よくある質問

何から手をつければいいですか

週に何回やっているかで選んでください。回数が多くて毎回同じ手順のものが、一番効きます。多くの場合それは予約の日程調整です。

パソコンが苦手でも導入できますか

予約も経理もスマホだけで完結するものがあります。苦手な場合は、1つ入れて1か月使ってから次に進んでください。同時に複数入れると続きません。

紙のカルテをやめるべきですか

急いでやめる必要はありません。ただし探す時間が発生しているなら、そこはコストです。新規のお客様からデジタルにして、混在期間を受け入れるやり方が現実的です。

経理は結局、税理士に頼んだ方が早いですか

記録を整える部分と、判断する部分は別です。記録が整っていれば依頼の費用も下がるので、記録側を自動化してから相談するのが順番です。

空いた時間で売上を増やすには何をすればいいですか

まず休んでください。そのうえで残った時間を、既存のお客様との会話に使うのが一番効きます。新規集客より先に、来ている人との関係が伸びます。

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