この記事の要点
- 掲載費は売上が落ちた月も同じ額だけ出ていく。ここが経営を圧迫する仕組み
- 辞められない本当の理由は金額ではなく、辞めた瞬間に代わりの入口がないこと
- 先に別の入口を育ててから、掲載プランを下げる。この順番を逆にすると失敗する
- Googleマップは掲載費がかからず、口コミと写真が自分の資産として残る
- ただし置くだけでは効かない。更新し続けて初めて評価される点は他と同じ
掲載費が高い。でも、やめたら予約が止まる。
サロンをやっている人から、この話を何度も聞きます。金額の問題だと思われがちですが、実際に人を縛っているのはそこではありません。
やめられない理由は、やめた瞬間に代わりの入口が無いことです。
この記事では、その状態から抜けるための順番を書きます。やめることが目的ではありません。選べる状態になることが目的です。
なぜ掲載費が経営を圧迫するのか
まず、仕組みの部分を整理します。
掲載費は固定費です。予約がたくさん入った月も、静かだった月も、同じ額が出ていきます。
これが売上に対して重く感じるのは、単価が高いからというより、売上が落ちた月に一緒に落ちてくれないからです。忙しい月は気になりませんが、暇な月に効いてきます。そして暇な月ほど、やめる決断をするのが怖くなります。
もうひとつ、構造的に効いてくるものがあります。
掲載サイトの中では、価格で比べられます。
利用者は一覧から選びます。並んでいる情報は、写真、メニュー、価格、クーポン。この並び方だと、技術や考え方の違いは伝わりにくい構造になっています。伝わりやすいのは金額です。
結果として、クーポンで来た人がクーポンのある店に流れていきます。単価が下がり、リピートしにくい客層が増える。 これは店の努力不足ではなく、比べられ方がそうなっているからです。
本当の問題は、入口が1つしかないこと
ここが核心です。
掲載費が高いことは、単体では致命傷ではありません。売上に見合っていれば経費です。
問題は、入口がそこ1つしかない状態です。
入口が1つだと、こうなります。
- 値上げを打診されても、断れない
- 掲載順位が下がると、予約が直接減る
- プランを下げるのが怖くて、下げられない
これは金額の交渉力の話ではなく、選択肢の数の話です。もう1つ入口があるだけで、同じ金額でも受け止め方が変わります。
つまり目指すのは「やめること」ではなく、やめようと思えばやめられる状態です。そこまで来れば、続けるという判断も気持ちよくできます。
順番を間違えないでください
ここが一番大事なところです。
先にやめてから、代わりを探すのは失敗します。
やめた翌月から予約が減り、焦って集客に手を出し、うまくいかず、また掲載を戻す。しかも一度やめると、掲載順位や口コミの蓄積が振り出しに戻ることがあります。
正しい順番はこうです。
- 別の入口を作って、育てる
- そこから予約が入り始めたことを確認する
- 掲載プランを1段下げる
- 減った分を、育てた入口で埋められるか見る
- 埋まったら、また1段下げる
一気にやめない。段階的に依存度を下げる。 時間はかかりますが、これが一番安全です。
育てる入口として、まずGoogleマップ
店舗をやっているなら、最初に手をつける入口はGoogleマップです。正式にはGoogleビジネスプロフィールと言います。
理由は3つあります。
掲載費がかからない
登録も掲載も無料です。かかるのは費用ではなく手間の方です。ここが掲載サイトとの一番大きな違いです。
探している人の来店意欲が高い
「近くのエステ」「駅名+まつげ」のように検索する人は、もう行くつもりで探しています。 比較検討の初期ではなく、決める直前にいます。
だから、たどり着いてもらえれば予約までの距離が短いです。
積み上げたものが自分に残る
口コミも写真も、自分のアカウントの中に残ります。 掲載サイトは契約が終われば全部消えますが、こちらは消えません。
ここが「フロー」と「ストック」の違いです。出し続けないと消えるものにお金を払い続けるのか、積み上がるものに手間をかけるのか。 どちらもゼロにはできませんが、比率は変えられます。
ただし、置いただけでは効きません
ここで正直に書いておきます。
登録して終わりでは、順位は上がりません。
「一度作れば勝手に働いてくれる」と書かれているのを見ますが、それは言い過ぎです。Googleマップも、更新され続けているものを評価します。
やることは地味です。
- 写真を足す(店内、施術風景、メニュー)
- 投稿を出す(キャンペーン、季節の案内)
- 口コミに返信する
- 営業時間や休みを最新にしておく
このうち一番効くのは口コミへの返信です。返信があると、次に見た人が「ちゃんと運営されている店だ」と分かります。低い評価が付いたときこそ、感情的にならずに事実を書いて返すと、読んでいる人には誠実さとして伝わります。
口コミは、お願いすること自体は問題ありません。 施術後に案内するのは普通のことです。ただし、割引や特典と引き換えに書いてもらう形は規約に触れる可能性があるので避けてください。
インスタは、その次でいい
「ホットペッパーが高いなら、無料のインスタで」と考える人は多いですが、順番としては後です。
理由は、成果までの距離が遠いからです。インスタで見つけた人は、まだ行くと決めていません。知ってもらって、興味を持ってもらって、比べてもらって、やっと予約です。
一方でGoogleマップは、決める直前の人が来ます。同じ手間をかけるなら、近い方から手をつける方が早く結果が出ます。
それに、毎日投稿しないと届かない仕組みは、施術で1日が埋まっている人には向きません。続かない方法を選ぶと、途中でやめて「やっぱりダメだった」という記憶だけが残ります。 これが一番もったいない結果です。
インスタをやるなとは言いません。ただ、Googleマップから予約が入り始めてからでも遅くないという話です。
LINEを用意しておくと、取りこぼしが減ります
もう1つだけ。
Googleマップから来た人が全員その場で予約するわけではありません。「よさそうだけど、今日は決められない」という人が必ずいます。
その人を受け止める場所がないと、そこで終わります。
公式LINEを用意して、友だち追加してもらう入口を作っておくと、決めきれなかった人が残ります。後から案内も送れます。
これは広告でも同じです。以前、あるサロンで広告を回したとき、クリックはされているのに予約が入らないことがありました。詰まっていたのは広告ではなく、着地したあとの受け皿でした。 その話はSNS集客がうまくいかない本当の理由に書いています。
まとめ
- 掲載費が重いのは、売上が落ちた月も同じ額が出ていくから
- 掲載サイトの中では価格で比べられるので、単価が下がりやすい
- でも本当の問題は金額ではなく、入口が1つしかないこと
- やめてから探すのではなく、育ててから下げる。順番を逆にしない
- 店舗ならGoogleマップが最初。掲載費がかからず、来店意欲が高く、資産として残る
- ただし置くだけでは効かない。 写真、投稿、口コミへの返信を続けて初めて効く
- 決めきれなかった人を受け止めるLINEを用意しておく
目指すのは、やめることではありません。やめようと思えばやめられる状態です。
そこまで来ると、掲載を続けるという判断も、自分で選んだものになります。選んで払っているお金は、取られているお金とは別のものです。
よくある質問
ホットペッパーはやめた方がいいですか
やめること自体が目的ではありません。代わりの入口がないままやめると予約が止まります。まず別の入口を育てて、依存度を下げていく順番が現実的です。
Googleビジネスプロフィールは無料ですか
登録も掲載も無料です。かかるのは費用ではなく、写真を足したり口コミに返信したりする手間の方です。
口コミはお願いしてもいいのですか
施術後に案内すること自体は問題ありません。ただし見返りを渡して書いてもらう形は規約に触れる可能性があるので避けてください。
インスタとGoogleマップ、どちらを先にやるべきですか
店舗があるならGoogleマップが先です。近くで探している人は来店意欲が高く、成果までの距離が短いためです。
掲載プランを下げると予約は減りますか
一時的に減る可能性はあります。だからこそ、別の入口から予約が入り始めたことを確認してから下げてください。
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