この記事の要点
- 客が増えない原因は新規が来ないことと新規が定着しないことの2つに分かれ、対策がまったく違う
- まず見るべき数字は新規来店数そのものと、新規客の2回目来店率
- 新規来店数が少ない場合は認知不足が疑われ、入り口を増やす対策が必要になる
- 新規は来ているのに定着しない場合は、初回の体験や次回予約の声かけなど店内側に原因がある
- 数字を分けずに新規集客へ予算を使うと、入れ替わりが続くだけで客数は増えない
新規が来ない、客が増えない。
そう感じたとき、多くの人がまず考えるのは集客の強化です。
SNSを増やす、広告を出す、ホットペッパーのプランを上げる。
でも実際に数字を分けてみると、原因が集客ではなく別のところにあるケースがよくあります。
客が増えない、を分けて見る
客数が増えない状態には、性質の違う2つの原因があります。
1つは、新規のお客様がそもそも来ていないケースです。
もう1つは、新規は来ているのに2回目につながらず、入れ替わりだけが続いているケースです。
この2つは見た目が似ています。
どちらも月末の客数は同じように伸び悩みます。
けれど原因が違うので、打つ手もまったく違います。
前者に必要なのは認知を増やす施策で、後者に必要なのは店内の体験と次回予約の導線です。
ここを分けずに新規集客だけに予算を使うと、せっかく来てくれた新規客がそのまま離れていく構造は変わらないまま、広告費だけが積み上がっていきます。
新規が来ていない場合の見分け方
まず見るのは、単純な新規の来店数です。
予約システムやPOSレジに新規・既存の区分機能があれば、月ごとの新規来店数を出してみてください。
専用のシステムがなくても、予約台帳やカルテに新規かどうかのチェック欄を1つ作るだけで、この数字は見えるようになります。
この数字自体が少ない、あるいは月によってばらつきが大きいなら、入り口が細い状態です。
考えられる原因はいくつかあります。
Googleマップの情報が古い、営業時間が違う、写真が少ない。
SNSの投稿が止まっている、あるいは投稿はしているが検索や地図に出てこない。
口コミの数が少なく、初めての人が比較検討の段階で選ばれていない。
このあたりは口コミの増やし方やインスタ運用の相場で扱っている内容とも重なります。
入り口側の対策は、即効性よりも積み上げ型です。
数週間で新規数が跳ねることは少なく、地道に整える時間がかかる前提で見ておく必要があります。
新規は来ているのに続かない場合
新規来店数自体は毎月そこそこある。
けれど気づくと同じ新規のお客様を二度と見かけない。
このパターンで見るべきなのは、新規客が2回目に来店する割合です。
業界のコラムでは、新規客のリピート率は平均で3割前後、既存客は7割前後という数字がよく紹介されています。
これはあくまで一般的な目安の数字で、業態や単価、地域によって幅が出ます。
自分の店の数字と照らして、大きく下回っていないかを見る材料として使ってください。
この割合が低い場合、原因は集客ではなく店内側にあることが多いです。
初回の体験そのものの満足度、会計時の空気、そして次回予約を提案するタイミングと言い方。
次回予約は、会計のときに聞くよりも、施術が終わった直後の会話の中で日にちの目安を渡す方が通りやすいという話は、次回予約の取り方でも詳しくまとめています。
来店後のフォローがLINEや紙のDMだけで止まっていて、再来店を後押しする接点が1回もないまま次の予約時期を過ぎてしまう、というケースも少なくありません。
どちらか分からないときの数字の見方
新規来店数と、新規客の2回目来店率。
この2つを別々の数字として、最低でも直近3か月分は並べてみてください。
新規来店数が少なく、2回目来店率はそこそこある場合は、入り口を増やす施策を優先します。
新規来店数はあるのに2回目来店率が低い場合は、店内の体験と次回予約の導線を先に直します。
両方低い場合は、両方に手を入れる必要がありますが、優先順位としては定着側を先に直すことをおすすめします。
理由は単純で、入り口を広げても定着しないままだと、増やした新規がそのまま抜けていくだけで、客数という結果にはつながらないからです。
今週中にできる確認
数字を出すのが大変に感じても、最初の一歩は小さくて構いません。
まず、直近3か月分の新規来店数を、予約台帳やレジのデータから数えてみてください。
次に、その中で2回目の来店があった人が何人いたかを数えます。
最後に、この2つの数字を並べて、新規が細いのか定着が弱いのかを見比べてください。
数字が出れば、次にやることはもう決まっています。
新規が細いなら、Googleマップの情報更新や口コミの依頼といった、無料でできる入り口の整備から手をつけます。
定着が弱いなら、次回予約の声かけを1つ増やすところから始めます。
どちらも、いきなり大きな施策を打つ必要はありません。
対策の順番を間違えない
新規獲得には、既存客を維持するよりもコストがかかりやすいという考え方は、マーケティングの世界で古くから言われています。
正確な倍率は業種や調査によって幅があるため、この数字自体を鵜呑みにする必要はありません。
ただ、新しいお客様を1人連れてくるための労力と、今のお客様にもう1度来てもらうための労力を比べたとき、後者の方が小さな工夫で動きやすいのは実感としても分かりやすいところです。
客が増えないと感じたら、まず新規集客の前に、今来ているお客様が2回目に来ているかどうかを確認してみてください。
そこに伸びしろがあるなら、広告費を増やす前に直せることがまだ残っています。
自分の店がどちらのパターンに近いか整理しきれない場合や、次回予約やLINEの導線づくりを一緒に組み立てたい場合は、お問い合わせから相談してください。
よくある質問
新規来店数はどこで確認できますか
予約システムやPOSレジに新規・既存の来店区分があれば、月ごとの新規来店数をそこから出せます。専用の機能がなくても、予約台帳やカルテに新規かどうかのチェック欄を作るだけで数字が見えるようになります。
新規のリピート率はどのくらいが目安ですか
業界のコラムでは、新規客が2回目に来店する割合は平均で3割前後、既存客は7割前後という数字がよく紹介されています。あくまで一般的な目安で、業態や単価によって幅があります。
新規もリピートも両方少ない場合はどうすればいいですか
入り口と定着の両方に手を入れる必要がありますが、先に定着側を直す方が効率的です。入り口だけ広げても定着しないままだと、増やした新規がそのまま抜けていくだけになります。
新規集客に広告費をかける前に確認すべきことは
今来ている新規客の2回目来店率です。定着率が低いまま広告で新規だけ増やすと、獲得にかかった費用に対して抜けていく客数も増え、投資の効率が悪くなります。
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